雨漏り修理事例

雨漏りに関する4つの真実

あまり知られていない雨漏りの原因 その1:発生する部位

雨漏りが発生する部位

このページでは「戸建て住宅の雨漏り」について解説いたします。
雨漏りがが発生する部位は大きく2つに分けられます。

ひとつは「屋根(瓦)本体」から発生する雨漏りです。
屋根瓦が劣化することでヒビやワレが生じ、その隙間から雨水が漏れます。

もうひとつは「板金部位」から発生する雨漏りです。
板金部位と言われてもピンと来ない読者の方もいるはずです。
屋根には様々な部位で板金が用いられています。
具体的には「棟」や「下屋根と壁の取り合い部」、「谷樋」、「天窓回り」などがあげられます。

「屋根本体」と「板金部位」のいずれも経年劣化による機能低下が主な雨漏りの原因です。

一般的に屋根の雨漏りは和瓦(粘土瓦)やスレート瓦(コロニアル)がボロボロになることで発生すると思われています。
しかし、これは間違いであり、板金部位からの雨漏りが圧倒的に多いです。
弊社にご連絡いただく雨漏り関連のご相談件数は板金部位からの雨漏りが全体の70%を超えます。

雨漏りが生じやすい部位


板金部位の雨漏りが発生しやすい理由

板金部位の雨漏りが発生しやすい理由は「屋根本体」と比べて「板金部位」の寿命(耐用年数)が短いからです。
住宅でよく用いられている屋根材は和瓦「寿命約60年前後」とスレート瓦「寿命約30年前後」です。
一方、板金で用いられている鋼板は亜鉛メッキ鋼板「寿命15年前後」です。
したがって、屋根瓦より板金部位からの雨漏りが先に発生する傾向があります。


粘土瓦の耐久性


ガルバリウム鋼板屋根の登場

「屋根本体」と「板金部位」の寿命ギャップの問題ですが、現在では解消されつつあります。
亜鉛メッキ鋼板より耐久性の高い「ガルバリウム鋼板」が登場したからです。
仕上げで用いる屋根本体と板金材が共に改良された上、同質施工することができるようになりました。
ガルバリウム鋼板屋根は耐久性能が高いだけではなく、計画的なメンテナンス管理ができる屋根材とも言い換えられます。


ガルバリウム鋼板屋根


あまり知られていない雨漏りの原因 その2:一次防水と二次防水

屋根の二重防水対策

屋根は二重に防水対策が講じられています。
この二重の防水対策をそれぞれ「一次防水」と「二次防水」と呼びます。
一次防水とは雨水を直接受ける仕上げのことです。
「屋根本体」と「板金部位」はいずれも一次防水に該当します。

二次防水とは仕上げ材の下に敷かれているルーフィングシート(防水シート・下葺き材)のことです。
最終的に雨漏りを防ぐのはルーフィングシートです。

一次防水と二次防水が経年劣化により穴が開くことではじめて、雨漏りが引き起こされます。


「一次防水」と「二次防水」が劣化することで雨漏りが生じます


ルーフィングシートの質に注目すること

ルーフィングシートの種類は豊富です。
業界最大手の田島ルーフィング株式会社の商品だけで、全18種類あります。
一般的に高価格の製品であるほど高品質です。
最高で耐久性能が60年を示す製品もあります。

基本的に二次防水であるルーフィングシートが機能していれば、雨が漏れることはありません。
雨漏りのない家で暮らすためにも、できるだけ耐久性の高いルーフィングシートを利用することが求められます。

しかし、理想と現実は異なります。
残念ながら新築現場で使用されるルーフィングシートは「最低限の品質」が確保されているアスファルトルーフィング940が多用されています。
ここで言う最低限の品質とは、瑕疵担保保証責任である10年以上の耐久性がクリアできる製品のことです。
アスファルトルーフィングシート940の耐用年数は約10年で、メーカーも認めています。
10年を過ぎると大幅に防水機能は低下します。

屋根の下に敷かれるルーフィングシートは目に見えないため、真っ先にコスト削減のターゲットとなり、新築住宅ではアスファルトルーフィング940の使用を優先するといった背景があります。
これから新築の戸建て住宅やリフォーム工事をご検討中である読者の方は、できる限り品質の高いルーフィングシートを使用してください。
ルーフィングシートは平米あたり数百円でグレードアップできます。
1棟あたり数万円で大幅に屋根の耐久性が向上するため、大変コストパフォーマンスに優れた建材です。


最終的な雨漏りはルーフィングシートの劣化から


あまり知られていない雨漏りの真実 その3:応急処置と修理

「応急処置」と「修理工事」の違い

「雨漏り修理20,000円~」などのフレーズを用いて集客するホームページがあります。

しかし、20,000円で行うことができる屋根の修理は極めて限られています。
おそらく、屋根瓦の表面にテープを張るか、シーリングを打つ程度の工事です。
材料原価は1,000円程度です。
局所的な対処であるため近い将来必ず雨漏りは発生します。
つまり、「20,000円の雨漏り修理」ではなく「20,000円の雨漏り応急処置」が真実です。

中には20,000円の応急処置を呼び水にして、高額な屋根工事を狙う業者も存在します。

「応急処置」と「修理工事」では意味合いが異なります。
弊社に限らず、屋根の修理工事会社は応急処置の売り込みを行いません。
一時しのぎの応急処置でお金儲けをしていたら、お客様の信頼がガタ落ちになるからです。
屋根の修理工事とは「屋根本体」と「板金部位」、「ルーフィングシート」を交換することです。
この3つが機能して雨漏りは完全に抑えられます。


雨漏りは屋根瓦だけの問題ではありません


あまり知られていない雨漏りの真実 その4:金属屋根工事と和(陶器)瓦工事

金属屋根工事と和(陶器)瓦工事は異業種

金属屋根工事と和(陶器)瓦工事は全く異なる工事です。
用いる道具や必要な技術、職人まで異なります。

事業歴が長く内閣府所管の一般社団法人として権威がある事業者団体(組合)に【全日本瓦工事業連盟】があります。
この組合に加入している屋根工事会社であれば、どんな屋根工事もでき雨漏りを直してくれると判断する人がいます。
しかし、この組合は和瓦・粘土瓦工事を行う組合です。
この団体のホームページには金属屋根に関する記述は全くありません。
和(粘土)瓦工事業者は瓦の新設や葺き替え、葺き直し、漆喰詰め替えの専門家集団です。

一方、この組合に加入している業者が金属屋根工事を請け負うケースもしばしば見かけます。
インターネット上でも金属屋根工事と和瓦工事の両方を請け負う会社がたくさんあります。
施工できない工事を協力会社(横つながりの会社)に仲介することで、仲介料金を受け取ることができるからです。

現在、屋根の葺き替えや重ね葺きでは多くの場合、金属屋根材を用います。
金属屋根工事だけで実績を積み重ねた高い工事技術をもつ会社に、屋根のリフォームを依頼することが賢明な判断です。
尚、和(陶器)瓦から金属屋根への葺き替えは金属屋根の工事会社が行う工事です。


屋根工事会社の違い


各屋根材ごとの雨漏り修理

屋根材の種類と屋根の損傷具合によって雨漏りの修繕方法・手順は異なります。
下記では屋根材ごとに分けて、弊社が実際に行った工事事例をご紹介します。

スレート瓦からの雨漏り

スレート瓦の耐用年数

スレート瓦は新築の戸建て住宅でよく用いられます。
理由は施工が容易で安いからです。
ケイミュー株式会社の「コロニアル・シリーズ」が有名で、薄型スレート瓦を総称して「コロニアル」と呼ぶことが多いです。

スレート瓦の耐用年数は30年が目安です。

しかし、石綿規制直後に販売された屋根(石綿が含まれてないスレート瓦)の中には極端に寿命が短い製品があります。
施工後7,8年でボロボロになる屋根材が存在するので、日頃から屋根の状態を確認する必要があります。


スレート瓦の修理


スレート瓦の修理

スレート瓦のリフォーム方法は主に3パターンあります。
「直接下葺き材張りカバー工法」と「野地板増し張りカバー工法」、「葺き替え」です。
最もポピュラーな改修方法はガルバリウム鋼板屋根瓦(金属屋根)による直接下葺き材張りカバー工法です。
ただし、改修方法は屋根の傷み具合や雨漏りの進行具合によって決定されます。
一般的に屋根の劣化が激しいほど、改修方法は複雑になり工事費用は高額になります。


スレート瓦の修理


スレート瓦の雨漏りを修理する3つの工法

その1 直接下葺き材張りカバー工法で雨漏りが改善した事例

「直接下葺き材張りカバー工法」とは、既存コロニアルの上に下葺き材を直接張り、その上に仕上げの屋根材を被せる方法です。
構造上、既存コロニアルが下地材の役割を担います。
コストと手間がかからないため、最もポピュラーな工法です。
しかし、雨漏りなどの影響で既存コロニアルが下地材として機能しないことがあります。
その場合は「野地板重ね張りカバー工法」を採用します。
「野地板重ね張りカバー工法」とは既存コロニアルの上に野地板(下地材)を新たに張って仕上げる方法です。(次項参照)
「直接下葺き材張りカバー工法」も「野地板重ね張りカバー工法」も、屋根材はガルバリウム鋼板製品を使用するのが一般的です。

スレート瓦のリフォーム例:直接下葺き材張りカバー工法

直接下葺き材張りカバー工法で雨漏りが改善した事例


その2 野地板増し張りカバー工法で雨漏りが改善した事例

既存のスレート瓦が激しく劣化がしている場合、「直接下葺き材張りカバー工法」を行うことができません。
雨水を吸い込んでブヨブヨになったスレート瓦を野地板(下地材)として代用できないからです。
既存のスレート瓦の上に新たに下地材を張る「野地板増し張りカバー工法」を行います。
新しい下地材の上にルーフィングシートと屋根材を張ります。
雨漏りなどで垂木(たつき)や桁(けた)が腐食している場合は必要に応じて補強します。
「直接下葺き材張りカバー工法」に比べて、工事費用は割高になります。

スレート瓦のリフォーム例:野地板増し張りカバー工法

野地板増し張りカバー工法で雨漏りが改善した事例


その3 葺き替え工事で雨漏りが改善した事例

既存スレート瓦だけではなく既存下地材や構造材まで腐食が進行している場合は、カバー工法そのものを行うことができません。
屋根全体を取り払う葺き替え工事が必要です。
もし、スレート瓦が石綿が含まれていた場合、葺き替え費用は高額です。
「直接下葺き材カバー工法」と比べ、石綿含有スレート瓦の葺き替え工事価格は1.5倍以上になります。
このように同じスレート瓦でも劣化状況により工事事価格は大きく異なります。
大切なことは自宅の屋根材の「種類」「耐用年数」「現況」「メンテナンスュール」を確認することでです。
スレート瓦の耐用年数が近づいている様子があれば、すぐにでもリフォーム工事の検討をしてください。

スレート瓦のリフォーム例:葺き替え工事

葺き替え工事で雨漏りが改善

瓦棒屋根の雨漏り

瓦棒は鋼板と棒(垂木たるき)で組み合わせた金属屋根です。
軽量で施工性もよく、低価格の屋根材であることから多くの住宅で使用されています。
約15年以上昔の瓦棒は主に亜鉛メッキ鋼板(トタン)が用いられています。
現在主流のガルバリウム鋼板とは異なる素材です。
トタンは錆びに弱く、錆びは一度発生したら急速に拡大します。

瓦棒の雨漏り修理方法は葺き替えです。
瓦棒が葺かれた住宅は勾配が緩いことが多く、リフォームでよく用いられる成型ガルバリウム鋼板(アイジー工業のスーパーガルテクト・ニチハの横団ルーフα)は勾配に制限があるため使用できません。
瓦棒のリフォーム用いる屋根材は「瓦棒」もしくは「立平」になります。
いずれの屋根材も、素材はガルバリウム鋼板製です。

既存瓦棒の上に新たな瓦棒や成型ガルバリウム鋼板屋根を重ね張りする「カバー工法」は施工上では可能ですが、弊社では行いません。
カバー工法を行うには「旧屋根材と旧下地材の状態が良好であること」が前提条件になります。
ところが、リフォーム工事を要する瓦棒は屋根本体の錆や下地の腐食がかなり進行しているため、多くの瓦棒は前提条件を満たしていません。
劣化が進行している瓦棒に無理矢理にカバー工法を行うと、強風で屋根がめくれたり、吹き飛ばされてしまいます。
葺き替えによる改修工事こそが確実に雨漏りを改善させ、将来発生する不具合リスクを抑えられます。

瓦棒屋根の雨漏り工事事例はこちら

瓦棒屋根の雨漏り


和瓦(粘土瓦)の雨漏り

和瓦の耐用年数は約60年であり、長期間です。
しかし、部分補修や漆喰塗り直しなどの継続的なメンテナンスは必要です。

和瓦(粘土瓦)屋根の雨漏りは瓦のずれや割れ、漆喰の劣化などがきっかけで発生します。
耐用年数が近づいた屋根の場合、部分補修による対処を行っても他の部位で雨漏りが発生してしまい、イタチごっこになります。
屋根全体が劣化しているため、局所的な対処はおすすめできません。

また、重い屋根である和瓦は地震による影響と大きく関わるため、葺き替えによる屋根軽量化の関心が高まっています。
葺き替えに用いられる代表的な屋根材は成型ガルバリウム鋼板屋根(金属屋根)です。
成型ガルバリウム鋼板のニーズは年々高まり、和瓦風デザインの製品も販売されています。
また、ルーガ(厚型スレート屋根)のようなデザイン性と耐久性に優れた屋根材も登場しており高い評価を得ています。
金属屋根やルーガは和瓦のように何度も修理を繰り返すようなことがないためメンテナンス性にも優れています。

和瓦を葺き替えることで雨漏りが改善した事例

日本瓦からの雨漏り


板金部位からの雨漏り

板金は天窓まわりや庇の壁際など住宅のあらゆる部位で用いられています。
しかし、天窓や庇を取り付けるために穴を開けたり、壁際にビスを打ち付ける行為は雨漏りの観点からは暴挙と言えます。
実際に雨漏りは板金部位から生じることがほとんどです。
板金部位は雨漏りリスクを常に抱えているため、「適切な材料」を用いて、「適切な工事」を行う必要があります。

「適切な材料」とはガルバリウム鋼板と高耐久のルーフィングシートを使うことです。
「適切な工事」とは板金工事(金属屋根)を専門に行う工事会社に依頼することです。
工事会社(職人)の技術力にも雨漏りは大きく影響を及ぼします。

以下は雨漏りが生じやすい板金部位ランキングです。
  • 1位 谷樋(とい)板金
  • 2位 下屋根と外壁の取り合い板金
  • 3位 ケラバと外壁の取り合い板金
  • 4位 棟板金
  • 5位 天窓周りの板金

その他、パラペット・バルコニーの笠木やドーマー、煙突、庇、換気口などがも雨漏りが生じやすい部位です。

近年は軒の出を設けない「軒ゼロ住宅」が人気です。
軒ゼロ住宅はケラバと外壁の取り合い板金から雨漏りを発生させるリスクが高い屋根形状です。
今後、軒ゼロ住宅の弱点である「ケラバと外壁の取り合い部板金」からの雨漏りが増える見込みがあります。



板金部位からの雨漏り

谷とい部からの雨漏り

屋根と屋根が結合した部位には谷樋(とい)と呼ばれる板金が取り付けられます。
構造上、谷樋は雨水や雪が集中するため、雨漏りが発生しやすい部位です。
雨漏り発生部位ランキングでは総合第一位です。(定額屋根修理調べ)
特に瓦棒屋根は他の屋根に比べて勾配が緩い(低い)ことが多いため、頻繁に雨漏りが発生します。

谷樋で使用される板金の多くはトタンですが、現在では谷樋板金にトタンは使用しません。
耐久性の高いガルバリウム鋼板製の谷樋に取り換えます。
ガルバリウム鋼板は錆びに強いため、雨漏りリスクの低減が期待できます。

谷とい部からの雨漏り工事事例はこちら

谷とい部からの雨漏り


下屋根と外壁との取り合い部からの雨漏

屋根と外壁の取り合い部位もよく雨漏りが発生します。
下屋根と外壁の取り合い部にも板金が用いられています。
雨押え板金と呼ばれています。
既存の雨押え板金はトタンであることが多く、現在ではガルバリウム鋼板製の板金で雨仕舞処理をいたします。


下屋根と外壁との取り合い部からの雨漏り


棟板金からの雨漏り

棟板金は台風や強風、竜巻などの影響が受けやすい部位です。
定額屋根修理でお問い合わせいただくご相談内容の1割が棟板金に関する内容です。
棟板金が外れた後に雨が降った場合、雨漏りは間違いなく発生します。
棟板金の不具合が確認できた場合、雨漏りによる被害が拡大する前に屋根工事会社に連絡してください。

棟板金不具合の主な原因は下地材の腐食による保持力低下です。
弊社では棟板金の下地材は樹脂製下地を使用します。
樹脂製であるため腐食せず、釘の保持力も低下しません。
また、木材とは違い反りや歪みなどがなく品質も安定しています。

棟板金には他の板金同様、ガルバリウム鋼板製品を使用します。


棟板金からの雨漏り


天窓からの雨漏り

天窓も雨が漏れやすい部位です。
天窓からの雨漏り原因は大きく2つに分かれます。
天窓廻りのシーリング材の経年劣化、もしくは天窓板金の経年劣化です。
天窓の雨漏りはシーリング材の劣化が大半を占めます。
シーリング材の寿命は約10年です。
建築後10年を過ぎるとヒビ割れや穴あきが発生します。
多くの場合、外側からシーリングを増し打ちすることで雨漏りが改善します。
天窓板金が劣化している場合は天窓板金もしくは天窓を丸ごと交換します。
天窓の取り付けから20年が経過している場合は耐用年数が過ぎていると判断できます。 その他、天窓を塞いで無くしてしまう方法もあります。


天窓からの雨漏り


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